一般社団法人 本部運営型フランチャイズ協会
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本部運営型FC入門

フランチャイズのロイヤリティ相場はいくら?4つの方式と、赤字の月に払う額を計算で比較

フランチャイズのロイヤリティ相場 売上歩合・定額・粗利分配・営業利益の4方式を比較

フランチャイズの資料を取り寄せると、どの本部にも必ず書いてあるのがロイヤリティです。「売上の5%」「月10万円」「粗利の40%」。書き方がばらばらなので、どれが高くてどれが安いのか、パッと見ただけでは比べられません。

しかも、ロイヤリティが本当に重くのしかかるのは、売上が順調な月ではありません。赤字の月です。率の高い・低いより、「赤字の月にいくら払うことになるか」のほうが、加盟後の経営を大きく左右します。

この記事では、学習塾のFC本部としてロイヤリティを受け取り、自社でも別のフランチャイズに加盟して払っている株式会社マウイが、次の内容をまとめました。

  • フランチャイズのロイヤリティとは何か、何の対価なのか
  • 4つの計算方式と、業種別の相場の目安
  • 同じお店で方式だけ変えると、手元に残るお金はどう変わるか(計算例)
  • 「ロイヤリティ0円」でも安心できない理由と、加盟前に聞くべき質問

フランチャイズのロイヤリティとは

ロイヤリティとは、加盟店(オーナー)が本部に毎月払い続けるお金です。加盟するときに一度だけ払う「加盟金」とは別物です。

何に対して払うのかというと、主に次のようなものの使用料・サポート料です。

  • 看板(ブランド名・商標)を使う権利
  • 本部が持つ運営ノウハウ、マニュアル
  • 集客や広告、商品開発
  • スーパーバイザーによる経営指導、研修

つまりロイヤリティは「本部が加盟店のために働き続ける代金」です。逆にいえば、払っている額に見合うだけ本部が動いてくれるかが、ロイヤリティが高いか安いかの本当の基準になります。


ロイヤリティの4つの方式と相場

ロイヤリティの決め方は、よく「3つの方式」と説明されます。ここではもう1つ、投資型FCで使われる方式を加えて4つに分けます。

方式計算のしかた相場の目安赤字の月は
① 売上歩合方式売上 × ○%売上の数%〜10%程度が多い(業種で差が大きい)売上があれば払う
② 定額方式毎月決まった金額月数万円〜10万円程度が多い同じ額を払う
③ 粗利分配方式粗利(売上-原価)× ○%30〜70%程度(主にコンビニ)粗利があれば払う
④ 営業利益方式営業利益(人件費・家賃なども引いた後の利益)× ○%本部によって異なる払わない
※相場はフランチャイズ情報サイト各社の解説をもとにした目安で、公的な統計ではありません。実際の条件は本部の契約書・法定開示書面で確認してください。

① 売上歩合方式

もっとも多い方式です。売上が増えれば本部の取り分も増えるので、本部には「売上を伸ばす」動機があります。ただし、人件費や家賃がかさんで赤字になっていても、売上がある限りロイヤリティは発生します。

② 定額方式

売上に関係なく毎月同じ額を払う方式です。売上が大きく伸びれば、そのぶんオーナーの取り分が増えるのが利点です。反対に、開業直後や閑散期など売上が少ない月ほど、負担が重く感じられます。

③ 粗利分配方式

コンビニで代表的な方式です。率が30〜70%と高く見えますが、本部が店舗の建物や設備を負担するなど、ほかの業種とは前提が違います。率の数字だけで「高い」と判断しないでください。

④ 営業利益方式

人件費や家賃などの経費をすべて引いた後の営業利益から、ロイヤリティを計算する方式です。私たちマウイが扱う投資型FCでは、この形をとっています。

この方式だと、店が赤字の月は本部の取り分がゼロになります。本部は、店を黒字にしない限り1円も受け取れません。代表の沓掛は、この仕組みによって「本部とオーナーの力関係が一方的になりにくい」と話しています。売上だけ立てばいい、という考え方が本部側に生まれにくいからです。


業種別のロイヤリティ相場

同じ方式でも、業種によって相場は大きく変わります。よく挙げられる目安は次のとおりです。

業種よく見られる方式相場の目安
飲食店売上歩合売上の3〜10%程度
学習塾売上歩合または定額売上の10〜30%程度、または月額の定額
ハウスクリーニング定額月4〜8万円程度
コンビニ粗利分配粗利の30〜70%程度
※フランチャイズ情報サイト各社の解説をもとにした目安です。同じ業種でも本部によって大きく異なります。

飲食店の率が低めなのは、食材などの原価がかかり、売上に対して利益が薄いからです。学習塾は原価がほとんどかからないぶん、率が高めに設定される傾向があります。率だけを業種をまたいで比べても意味がないのは、このためです。


同じお店で方式だけ変えると、手元に残るお金はこう変わる

方式の違いは、数字で見るといちばんよくわかります。次のような1店舗を例に、順調な月と赤字の月で計算してみます(数字はすべて、わかりやすくするための仮のものです)。

  • 順調な月:売上300万円、原価30万円、人件費・家賃などの経費220万円 → ロイヤリティを払う前の営業利益は50万円
  • 赤字の月:売上200万円、原価20万円、経費210万円 → ロイヤリティを払う前の営業利益はマイナス30万円
方式(仮の条件)順調な月
ロイヤリティ
順調な月
オーナーの手元
赤字の月
ロイヤリティ
赤字の月
オーナーの手元
売上歩合(売上の10%)30万円+20万円20万円-50万円
定額(月20万円)20万円+30万円20万円-50万円
営業利益方式(営業利益の30%)15万円+35万円0円-30万円
※率や金額は計算例のための仮の数字で、特定の本部の条件ではありません。粗利分配方式は本部が設備などを負担する前提が異なるため、この比較から外しています。

注目してほしいのは右端の列です。赤字の月、売上歩合や定額では、もともとの赤字30万円にロイヤリティ20万円が上乗せされ、マイナス50万円になります。営業利益方式なら、赤字はマイナス30万円のままです。

開業直後の数か月は、どの業種でも赤字になりやすい時期です。その時期にロイヤリティがどれだけ上乗せされるかで、用意すべき運転資金の額が変わります。資金計画の立て方は投資型FCの初期費用と自己資金の目安で解説しています。

検討中の本部で、この計算をしてみたいときは

本部の資料にあるロイヤリティ条件をもとに、順調な月と赤字の月でいくら残るかを一緒に試算します。本部とオーナー、両方の立場を経験している私たちにご相談ください。

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「ロイヤリティ0円」「ロイヤリティが安い」でも安心できない理由

ロイヤリティが0円や格安の本部もあります。ただし、本部も会社なので、どこかで収益を得ています。ロイヤリティ以外に、次のような形で毎月お金がかかっていないか確認してください。

ロイヤリティ以外の費用確認すること
商品・材料の仕入れ本部指定の仕入れ先しか使えないか。相場より高くないか
広告分担金毎月いくらか。何に使われているか報告があるか
システム・ツールの利用料予約・会計・顧客管理などの月額費用はいくらか
研修費・更新料スタッフが入れ替わるたびに研修費がかかるか。契約更新時の費用は

比べるべきは、ロイヤリティの率ではなく本部に毎月払うお金の合計です。そして、その合計に見合うサポートがあるかどうかです。本部の見極め方はFC本部の失敗しない選び方(チェックリスト付き)にまとめています。


ロイヤリティは経費になる?勘定科目は?

毎月払うロイヤリティは、事業の経費として計上できます。勘定科目は「支払手数料」や「支払ロイヤリティ」などを使うのが一般的です。

注意したいのは、加盟時に払う加盟金のほうです。加盟金は、効果が何年にもわたる支出として「繰延資産」にあたり、一度に経費にせず数年(一般に5年)かけて少しずつ経費にしていく扱いになると解説されることが多い費用です。金額や契約内容によって扱いが変わるので、実際の処理は税理士に確認してください。

個人で加盟するか、法人で加盟するかでも税金の考え方は変わります。会社員の方が法人をつくって持つ方法は1人1法人のつくり方で解説しています。


加盟前に本部へ聞くべきロイヤリティの質問5つ

  1. 何から計算しますか?(売上・粗利・営業利益・定額のどれか)
  2. 赤字の月はいくら払いますか?(最低保証額があるかどうかも)
  3. ロイヤリティ以外に、毎月本部に払うお金はありますか?(仕入れ・広告・システムなど)
  4. ロイヤリティの対価として、具体的に何をしてもらえますか?(訪問の頻度、集客、採用支援など)
  5. 契約期間中に、率や金額が変わることはありますか?

特に2番は、多くの人が聞き忘れます。現場を本部に任せる「経営のみ」の形で加盟するなら、なおさら大事な質問です。経営のみで任せられる範囲についてはフランチャイズの副業は「経営のみ」でできる?で詳しく解説しています。


まとめ:ロイヤリティは「率」ではなく「赤字の月」で比べる

  • ロイヤリティは、ブランド・ノウハウ・サポートの対価として本部に毎月払うお金
  • 方式は売上歩合・定額・粗利分配・営業利益の4つ。相場は業種によって大きく違う
  • 売上歩合や定額では、赤字の月にもロイヤリティが上乗せされる
  • 営業利益方式なら、赤字の月は本部の取り分もゼロ。本部とオーナーの利害がそろいやすい
  • 「0円」「安い」でも、仕入れや広告費など毎月の合計で比べる

資料のロイヤリティ欄だけを見て判断するのは危険です。検討しているフランチャイズの条件で、順調な月と赤字の月にそれぞれいくら残るのか。一度、数字で確かめてから決めてください。

そのロイヤリティ、赤字の月にいくら払いますか?

検討中の本部の条件をもとに、手元に残るお金を一緒に試算します。投資型FCのロイヤリティの仕組みについても、お気軽にお問い合わせください。

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この記事を書いた人

投資型フランチャイズ協会(運営:株式会社マウイ)
代表 沓掛祥和(くつかけ よしかず)

慶應義塾大学卒業後、トヨタ自動車に入社。社会人野球で三冠王、社会人侍JAPANでは4番を務める。引退後、営業代行ベンチャーや独立リーグ球団の経営を経て、2024年に株式会社マウイを創業。学習塾FC本部の運営をはじめ、本部とオーナーの両方の立場からフランチャイズに関わる。

※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、特定の投資を勧誘するものではありません。収益は業種・立地・運営状況により異なり、元本や利益を保証するものではありません。税務の取り扱いは個別の状況により異なるため、税理士等の専門家にご確認ください。